変幻自在にチェロを操る唯一無二のチェリスト・柏木広樹と、
究極のおとたまを紡ぐ天才的音楽職人のピアニスト・光田健一の
二人の音の世界が人々を魅了する
柏木広樹 & 光田健一 “二人旅2017”
今年で6年目を迎えたそんな二人の楽しくも美しい音楽が堪能できる“二人旅”の宮崎公演を3月18日に控え、今回はチェロの柏木広樹インタビューを敢行!!
今年3月4日に、発売される「二人旅」1stアルバムについてや、二人旅に対する思い、見どころを伺った。
—— まずは、待望の「二人旅」1stアルバムについて、お聞かせ下さい!!
二人旅を始めて2017年で6年目。これまで5年間やってきつつも、まだアルバムを作っていなかったんですが…。今回のアルバムは、活動を続けてきて、そろそろアルバムを作ってみようか。そんな自然な流れで作れたという感じですね。
—— 二人旅の雰囲気が伝わるアルバムになっている感じですか?
僕と健ちゃんのステージ上でのボケと突っ込みではないけれど…。音楽上でもボケと突っ込みがある感じは伝わるかも?
「チェロとピアノ」というと、どうしても堅いという風に思われている人達が多いと思うんですよね。そこをどうにか払拭したい。皆さんが思うより、僕たちのライブは柔らかいよ、軽いよ、と伝わればいいな。
—— 私自身は、何度も「二人旅」のライブは楽しませてもらっていて、私のようなクラシックとかは全くわからない…、というような者でも本当に楽しめるライブだと実感していて。でも、肌で感じることをどうやって伝えればいいのかが難しいですよね。
そう。だからまずは、一度聴いてほしい。体験してほしいというのが、率直な気持ちなんだけど…。その思いが少しでも伝わるように、ラジオ等では「世界中のチェリストの中では、僕が一番軽いと思います。」と話してるんだけどね(笑)。ステージ上でのふざけた感じとは裏腹に、楽しいということが何なんだろうということは、割に僕ら真面目に考えていると思うんだよね。人が楽しんでくれるという瞬間が、どういうことなんだろうということを真剣に考えて、ライブのときにははっちゃける。「二人旅」はそんなライブだと思ってます。
—— 私も最初、「チェロとピアノ」と聞いたときは、正装で行かなくてはいけないかな?くらいに構えてしまった気がします。
でも、全然、そんな感じじゃなかったでしょ?ピアノとチェロだから、クラシックと言えばクラシックなのかもしれないけど…。まずそこは、何でもいいじゃん、と。自分達の音楽とは何ぞや、ということとを追求して演奏していて。僕らにとっては、気軽にそのままそこで飲み会が始まってもいいくらいの?(笑)そんな思いです。
—— 本当、ぜひ体感してほしいと思えるライブなんですよね。
また今回は、ホールもキレイなホールなんですよね。生音の響きも素晴らしいんですよ。木の響きっていうのかな。ピアノもチェロも木なんだけど、今回の宮崎会場は飫肥杉でできた会場で、木の共鳴っていうことも楽しめるのではないかと思います。後は、珍道中の最中の僕たちの汚れ具合を楽しんで下さい…、と。
—— 宮崎公演は、二人旅の真ん中あたり?後半戦が始まったくらいの予定ですよね?
ちょうどいい感じの頃合いかも。二人旅に関しては、本当、僕は飽きないんだよね。同じプログラムでやっていても、毎回、何かが違うから。宮崎スペシャルにもなるし、鹿児島スペシャルにもなる。そういう意味では、毎回、スペシャルなんです。そんな宮崎スペシャルを楽しんでもらいたいな。後はとにかく、堅いと思われていることを何とかしたい!!
—— 一回目、足を運ぶまでが皆さん、敷居が高いんですよね…。
そう。行ったら、あれこんなの?みたいな。
—— (笑)。そう、まさにそんな素敵なギャップを味わえる感じでした。毎回、二人の掛け合いが楽しみの一つでもある「二人旅」ですが、トークやライブ等の打合せってどのくらいされているんですか?
あんまり深くはしないよね。でも、何のためにこの曲順になったのかというような、芯の部分は僕らの中でちゃんと見えている。どういう風にもっていったら、お客さんがこういう風になるかな?なりやすいかな?というようなことはすごく考えています。最初、2、3日は曲順の入れ替えたりがあったりもしますね。それは流れを吟味して、という意味でね。でも、3回目くらいからは既に出来上がっている。これ、どっちがボケる、みたいなところまでね(笑)。
—— 本当、演奏はもちろん楽しみなのですが、二人のトークまでの全てを含めて、楽しみになるライブなんですよね。
僕自身、健ちゃんとは阿吽の呼吸でできるんだよね。本当、何でだろうね。あまり考えないでできてるというか…。話し合わないんだよね、本当に。全部、決めちゃうとそれはそれで勝手が悪いしね。コンセプトは大事だけど、不確定要素を楽しめるようだったら、それはそうした方が、ひょっとしたらはねる瞬間があると思うし。曲順とかを2、3回以降いじらないのは、全体の流れができてしまえば、その曲ではねる、ではなく、ライブ全体ではねるためにはどうしたら良いかというトータルの考えに変わるから、そうしないんだと思うな。だからこそ、この「二人旅」は飽きたね、という話にならないんだと感じてます。そのプログラムで、その曲でできる可能性を探している時間が好きだから。ライブが終わってお客さんが帰るときに、こんな顔になっていてくれたらいいな、っていうコンセプトだけは外れることなく演奏できれば…、という思いです。
—— 柏木さんにとっての宮崎での楽しみはありますか?
飲み会?(笑)。宮崎での思い出は?と言われても、なかなか難しいよね。だって、移動して来てライブやって、楽しいなって言って、飲んで、美味しいなって言って、次の日、また移動だもん。
でも、美味しい料理は楽しませてもらってます。この前は、「おぐら」にも行って、チキン南蛮も堪能しました。次はちゃんぽんにしようと話してます!!これまでも、地鶏、宮崎牛、日向灘のお魚も食べたし。食べ物が楽しみじゃなかったら、僕はこの仕事、できないかも。そこに行って、そこで育った食べ物を食べるというのは、最高の喜び。宮崎の焼酎もね。ただ、今回は次の日が福岡なので、宮崎の終演後、福岡に移動の予定。宮崎ナイトがないのがとても残念なんだよね…。次の日、朝早く出発すれば、翌日移動でも行けるかな?でも、僕は大丈夫だけど、健ちゃんが起きないんだよね(笑)。
—— 最後に、宮崎で楽しみに待っているファンの皆さんに一言お願いします!!
皆さんの想像に反して、気軽に楽しめるライブです。ぜひ、一緒に楽しみましょう!!
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