言葉を紡ぐ、音を奏でる。進化を遂げた歌姫
新歌謡(進化窈)三部作を含むニューアルバム
『花蓮街』リリース! 待望の延岡公演決定!!
言葉あそび という表現がふさわしい独特の歌詞とメロディ、聴く者の心をとらえて離さない個性的な歌声で、幅広い世代から人気の一青窈さん。4月21日には新歌謡(進化窈)という新たなコンセプトのもとに作られた三部作シングルを含むニューアルバム『花蓮街』をリリース、5月からは全国ツアーも開催と、精力的に活動を続ける彼女に話を伺った。
──昨年「さようなら 一青窈」というキャッチフレーズとともに、新歌謡(進化窈)3部作のシングルをリリースされていますが、これはどのような思いでスタートされたのでしょうか?
3年前、阿久悠先生が亡くなられたことで、自分の中で歌謡曲というジャンルが根付いていたことを再確認したんです。そこで詞を書く者としてもう一度時代を反映したもの、たくさんの人に聴いてもらえる曲を書きたいと思ったのがきっかけです。それに『ハナミズキ』がたくさんの人に聴いていただけたのと同時に、そのイメージからなかなか逃れられないところがあって。昔、横尾忠則さんが死亡宣言や画家廃業宣言とか3つの宣言をされたように、何か自分が脱皮するためには昔の自分に決別することが必要なんだなと思うようになったんです。
──4月21日にリリースされたアルバム『花蓮街』は、どのようなイメージで作られたのでしょうか?
日本でも台湾でもない、まるで香港みたいにネオン管や看板がひしめきあったあやしげな街がどこかにあったら…そんな空想から生まれたアルバムです。もともとは2年前に「箱の中の女」という音楽劇で女スパイのレンファ(漢字をあてると「蓮花」)という役をやったんですね。その舞台を終えてから、彼女はどこで何をしてるんだろう?と考えるようになって。それで花蓮街っていう架空の街に住んでいるっていう設定で、そこにいる人達の感情を15個収めたという感じです。
──このアルバムは「歌謡」というものをいろんなジャンルを通して幅広く表現された1枚のように思います。
そうですね。これまで今回入っているようなダンスミュージックみたいな音楽をやってこなかったので、プロデューサーの小林(武史)さんにお願いして、ライブで盛り上がりたいからと、「確信犯」を作ってもらったり…。いろいろと具体的に実験しながら歌を作ることができて面白かったですね。
──新歌謡(進化窈)三部作のラストであり、アルバムにも収録されているシングル『冬めく/花のあと』についてお聞かせください。
『冬めく』はファンタジーを描きたくて書きました。阿久悠先生の『津軽海峡冬景色』の歌詞って、頭数行だけで青森まで行って冬景色と、長距離を移動するのが素晴らしいなと思って。そんな風にタクシーの中で心が動くっていう状況を描きたくて書いた曲です。映画主題歌にもなった『花のあと』は、映像と原作の小説を見て「片思いをしている女の子が流した涙のあとが花が咲いた跡みたいに美しい」という意味を込めました。この曲は時代劇の主題歌なので、映像に合わせながら今歌っても共感できる曲にするのがなかなか難しかったですね。
──一青さんの曲は、歌詞の中にある句読点や余白が印象的で、毎回歌詞を見るのが楽しみだったりするのですが、どんな思いを込めて書いているのでしょうか?
もともと詞が好きで、実際に私が歌詞を読むとき、余白の部分も一緒に読んでいるんですよね。だからそういう視覚で読んだときのリズムも気にしながら書くようにしています。
──今回の『花蓮街』を始め、これまでにリリースされた曲やアルバムのタイトルも毎回個性的ですよね。
辞書や歳時記が好きで、よく読むからでしょうか。中国語、日本語も好きで勉強するんですけど「もらい泣き」や「切ない」のように中国語や英語で表現しきれない日本語ってあるんです。だから谷村(新司)さんや、さだ(まさし)さんの曲って、日本語独特というか…、うまく英語に訳せるかどうかっていうと難しいし、英語ならもっとストレートに表現してしまうと思うんです。だから自分の詞も、日本の人が聴いてくれる曲なら、なるべく日本の人が共感できるポイントっていうのを考えてますね。
──宮崎の印象をお聞かせください。
宮崎出身の友達がいるので、陽気というイメージがありますね! あとはショッピングもしたんですけど、可愛いセレクトショップも結構あって楽しめました。
──本誌は「頑張る女性をサポート」をテーマに作っているのですが、一青さんにとって素敵だなと思える女性像を教えてください!
桃井かおりさんや松たか子さん、森山良子さん…。お会いした時に感じたのですが、ご自分が表現するものに対して妥協せず、やりたいっていうことに対して、世論に流されずに貫いているように見受けられて、その姿っていうのは素敵だなと思いますね。
──活力充電法やリフレッシュ法を教えてください!
一人旅に出ることですね。あまり目的を決めずにその地で出会った人や店でおしゃべりしたりして…、そんな偶然の出会いを大切にしています。場所は国内、国外関係なく何となく空港に行ってみて、とりあえず行ってみますか! みたいな。正直言語も泊まるところも分からないので怖さもありますけど、必ずそれ以上の楽しいことに出会えますからね。好きな国はペルーとポルトガル、プエルトリコが抜群にいいですね。魚介のだしを使った料理が多いので日本人の口にも合うし、宮崎みたいに晴れてて、湿度も高くないし…、住みたい!って思いましたね。
──今後の目標や、これから目指していくものなどを教えてください。
年代や時代を問わず、3年後でも10年後でも聴いてもらえる音楽を丁寧に作っていけたらいいなとは思います。
──では最後に、10月10日に初の延岡公演が決定していますが、宮崎のファンへメッセージをお願いします!
2年ぶりとなりますが、全国ツアーをやります!ぜひ夜遊びをしに、大きな寄り道をしにいらして下さい!
一青 窈 5thアルバム
New Album 『花蓮街』
~絶賛発売中~
花蓮街”とは、架空の街の名称である。
その物語の断片は、新歌謡(進化窈)三部作シングル「ユア メディスン~私があなたの薬になってあげる」「うんと幸せ」
「冬めく / 花のあと」の初回生産限定盤に収録された「prologue」シリーズでポエトリー・リーディングという形で展開されていたが、このアルバムでいいよいよ本章に突入する。
上記 新歌謡(進化窈)三部作、一青 窈が主演した舞台『箱の中の女』劇中歌をブラッシュアップした楽曲を含む、全15曲を収録。
※初回限定版
◆バックステージご招待など、プレミア特典が当たる応募ハガキ封入!
◆DVD にはライブ映像を収録
・一青 窈 premium acoustic tour’ 09 produced & perfomed
by 武部聡志 × 小林武史 at 東京厚生年金会館
・一青 窈コンサートwith 東京フィルハーモニー交響楽団
at 東京オペラシティ コンサートホール
〈初回生産限定盤〉
【CD+DVD】FLCF-4317 ¥3,500(tax-in)
〈通常盤〉
【CD ONLY】FLCF-4318 ¥3,000(tax-in)
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