オンとオフを自在に切り替え
人との関わり、やり遂げた感が原動力
Monthly Guest vol.2
金澤 ゆみ子さん
カナザワエイジェント 代表取締役
「30分電話が鳴らないのは珍しいかも。打ち合わせ、確認に電話は手放せません」と笑う金澤ゆみ子さん。頻繁にかかる電話に、まるで目の前に相手がいるかのような笑顔で鮮やかに受け答えをする様子は、まさに“プロフェッショナル”といった感じ。
そんな金澤さんの仕事は、イベント運営やイベントスタッフなど人材派遣を行うカナザワエイジェントの代表取締役。社員11名と、約400人の登録スタッフを束ねている。
常に人と関わり、分刻みで動く毎日。激務をこなす秘訣を尋ねると、金澤流仕事の極意が返ってきた。「オンとオフの切り替えですね。今日は仕事はここまでと決めたら、それ以降は基本的に電話を取らない。自宅で好きな音楽をかけてビールを1本、とか。最初に宮崎に来た時は、“黒霧島”もずいぶん飲みましたね。そんな時間も大切だから…」と、屈託のない笑顔で、さらりと答える。とはいえ、オンの時間にどれだけ集中して先を読むか、その訓練と経験を経てこそ可能になる技だ。
金澤さんがこの仕事を始めたのは20歳。東京の会社に勤めていた頃、全国の博覧会に派遣され運営に携わった。最終日のやり遂げた感がたまらない魅力と言う。「でもその感動を味わうには、自分の役割をきちんと果たすこと。当社の登録スタッフの7~8割は学生なので、将来のためにも、意識のある社会人になる、マイナスの言葉を口にしない、など『十三の心得』をよく話します」。そうして育っていく人たちを見るのが、社長として一番のやりがいだとか。
金澤さんはこの夏、宮崎への恩返しの思いを込めて新事業をスタートさせる。外国からの観光客向けに母国語で宮崎の観光案内を提供するもので、宮崎の活性化に一役買うものにしたいと意欲を見せている。
Profile
大阪府出身。東京のイベント会社勤務時代に、グリーン博みやざき’99(全国都市緑化フェア1999年3月~5月開催)の運営チームとして宮崎を訪れた。その後、旅好きで“世界で3カ所ある住みたい場所”のひとつであった宮崎に移住。個人でイベント企画、運営などの仕事をしながら、2005年6月に有限会社K.A(カナザワエイジェント)を設立。
●カナザワエイジェント業務内容/
イベント運営、各種スタッフ手配、
プロモーション請負業、一般人材派遣業
http://www.k-agent.com/index.html