【KIRISIMA】Shochu Club Vol.124 福成 里美さん


バレエ一筋にかけた人生
フリースタイルのスタジオを設立、
バレエの楽しみを広く伝える

Monthly Guest vol.124
福成 里美

サトミバレエクラシック 主宰

Profile
宮崎市出身。8歳で「中野あけみバレエ学院」でバレエを習い始める。16歳で同スクールのアシスタントに。その後、「加藤令子バレエ学園」「伊達バレエ団・バレエスクール」でアシスタントを務める。

伊達バレエ団団員として、東京公演、韓国公演など数々の舞台に出演。第32、34回日本バレエ協会主催「全国合同バレエの夕べ」に九州南支部代表として出演。「NAMUEクラシックバレエコンクール」のシニア部で福岡は7位、鹿児島は4位、熊本大会は3位に入賞。2012年伊達バレエ団退団。

2013年4月2日に独立し「Satomi Ballet Classic」を設立。オリジナル作品で舞台をプロデュースしている。

ホームページ:http://satomi-ballet-classic.com/

誰でも好きなときに練習ができるフリースタイルのバレエスタジオ「Satomi Ballet Classic」が2013年に宮崎市に誕生。設立したのは福成里美さん。「それまで宮崎にはなかったバレエスタジオです。バレエは誰でも体験(体感)できる芸術であることを、バレエをしたことがない人にも知って欲しいという想いがありました。また、バレエスクールに通っていても、レッスンが休みの日に練習する場所が欲しいという人などにも活用してもらいたい。たくさんの方がバレエをできる環境を整えたくてつくりました」。

そう話す福成さんがバレエに出会ったのは7歳のとき。通りがかりに、女の子たちがレオタードを着て、髪をお団子にしているのを見かけ、瞬間的に「バレエをしたい」と思ったのが始まりだった。そして、8歳の誕生日プレゼントはバレエを習わせてもらうことをお願いした。周囲からは「8歳からだと遅い」と言われながらも「練習を重ねればうまくなれる」とレッスンに励んだ。

しかし、バレエのトゥシューズは数週間で履きつぶしてしまい、1カ月のシューズ代は数万円に及ぶことも。そこで16歳のときに大きな決断をした。「高校に通う時間にアルバイトをすれば、トゥシューズ代は自分で稼げる」と中退。アルバイトをし、バレエスクールでアシスタントを務めながら、バレリーナを目指し練習に励む日々を何年も重ねてきた。

しかし、ロシア留学の道がアレルギー体質であることを理由に断たれ、自身の舞台ビデオを見て、「バレリーナは無理だ」と見切りをつけ指導者への道を選んだ。アシスタントをしていたスクールから独立し2013年に「Satomi Ballet Classic」を設立。「バレエって格式高く思われがちです。でも、『一度でいいからバレエをしてみたい』と思ったことがある人はいると思います。男性でもいいのです。動きやすい格好で来て、気軽に体験をできる場をつくりました」。現在は3歳から75歳までの生徒約100人が通っている。

その生徒たちが「バレエって楽しい」と目を輝かせる舞台を作ってあげたいと、約2年に1度発表会を開催。生徒一人一人が一番輝ける舞台をプロデュースしている。踊りを考え、音楽を考えて創りあげていく。「舞台までは円形脱毛症になるくらい眠れない日々が続きました。そんな円形脱毛も『禿げた!』と笑い飛ばし、薬を塗りながら頑張りました」と笑顔で話す。どんな困難にも負けずに打ち勝つブレない強さと優しい人柄が垣間見える。「小さい頃にいじめられた経験があり、学校を休みたくても、親を心配させたくないから学校へ行っていました。昔はふさぎこむタイプで、帽子を深くかぶるような目立ちたくない子でした。それが30代に入ってから、辛かった体験も話し方によっては笑ってもらえる。笑ってもらえるって楽しいと思えるようになりました。だから自虐ネタにして経験談を話しています。すると悩みを抱えた生徒さんも『先生に比べたら私はまだいい方だ』と元気になって帰ってくれることもあります」。いくつものハードルを乗り越えバレエに支えられ、バレエに捧げてきたバレエ一色の人生。オフの日もスタジオに行き、過ごすと言い、「バレエ以外の趣味がないのです」と笑う。そんな日常のなかホッと一息つけるのは父親と行きつけの居酒屋に行くこと。焼酎が大好きな父親と美味しいものを食べながら元気をチャージしている。県外の知人に「霧島《宮崎限定》」を送って喜んでもらえたときも心が綻ぶという。

スタジオを立ち上げて6年。多くの困難を乗り越えた経験を生かし、もっともっと、宮崎でバレエが楽しめる環境を整えていきたいと精力的に活動している。


肉の目利きから炭火の焼き方まで
精通した熟練の料理人が腕を振るう
季節料理が味わえる居酒屋

宮崎市中央通りのビル2階にある「福島」。カウンターと掘りごたつ式の座敷からなる店内は、木の温もりが広がっている。今月のゲスト・福成里美さんがお薦めする店だ。

「オーナーの福島久男さんの料理が好きで、16年間食べ続けています。何を食べても美味しいですよ。中でも、私がいつも注文するのは『馬レバー刺』です。ここに来てエネルギーを満タンにチャージしています」。

肉の問屋、地鶏専門店、居酒屋の料理人を務めてきたという、食に精通したキャリアを持つオーナーの福島久男さん。「季節感があり、食材が持つ本来の味を活かす料理」が店のコンセプト。

自信作は「地鶏の炭火焼」。香りと火力を考え、あえてカシの木炭を使い、骨を付けたまま焼き上げるという。ほかにも、穴子や岩牡蠣、海老など新鮮な魚介類が生や焼きで味わえ、宮崎牛も堪能できる。その日に仕入れた新鮮な刺身やすっぽん鍋、そして、野菜料理も揃っている。米は自家製米を使用。こだわりをたくさん込め、腕によりをかけた一品が味わえる店だ。

▲「穴子の炭火焼」1300円(税別)、「岩牡蠣 生or焼」1個500円(税別)、「団扇海老 焼又は塩ゆで」1200円(税別)、「伊勢海老」1200円~(税別)、「宮崎牛トモ三角炭火焼A5」2500円(税別)

福島

  • 住所 宮崎市中央通7-25 第10吉野ビル2F
  • 電話番号 0985-25-4947
  • 営業時間 17:00~24:00(LO23:00)
  • 定休日 日曜日

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