【KIRISIMA】Shochu Club Vol.118 武内 敬子さん
- 2019/4/9
- 今月のゲスト
- 【KIRISIMA】Shochu Club Vol.118 武内 敬子さん はコメントを受け付けていません
宮崎和牛の革を暮らしにも!
新たな分野で宮崎のブランド化を図る
こだわりのもの作りをする革職人
Monthly Guest vol.118
武内 敬子
Leather&Fabric craftsman
Profile
延岡市出身。歯科専門学校を卒業後、歯科医に勤務。結婚を機に退職。妊娠中にレザーでの小物づくりを始め、イベント出店や委託販売をスタート。
2017年8月~11月都城商工会議所主催の創業塾に通う。2018年1月にATELIER.E2SHII【アトリエ エニシ】を起業。女性ならではの感性で「『コダワリ』を『カタチ』にし、ワンランク上の自分になれる」をコンセプトに一生使えるあなただけの革製品を制作。2児の母。
畜産県である宮崎をお財布や名刺入れなどの革製雑貨で全国へ発信していこうと取り組みを始めた女性がいる。宮崎和牛の皮で革製品作りをする革職人の武内敬子さんだ。
「地域の価値を新たな分野でブランド化していきたい」と2018年から和牛の革を使った製品づくりに取り組み始めた。このプロジェクトは2018年8月に宮崎市で行われた女性起業家ビジネスプランコンテスト「W ing MIYAZAKI」で注目を集め、畜産が盛んな宮崎を新しい分野で開拓していこうという斬新なアイデアが評価された。
武内さんの工房は三股町にある自宅の一角。すぐ後ろに牛舎があり、製作をしている時に牛の鳴き声が聞こえてくることは日常のこと。ある日制作している時にふと思った。「自分は外国産などのレザーを使っているけど、宮崎にはレザーの資源がある」と。いろいろと調べ、宮崎和牛のレザーを使っている所を探し交渉した。和牛のレザーはなめらかで肌触りがやさしく温かみがある。現在、和牛のレザーを使い、名刺入れや財布も作っている。
武内さんが革職人の道を歩み始めたのは、妊娠中のこと。洋服づくりをしていた友人から「一緒に何か作っていこう」と誘われたことがきっかけだった。祖父が下駄職人で、祖母が和裁をしており、幼いころからモノづくりに興味があった。「作るなら自分も愛用しているような、長く使えて、使うほどに馴染み、味がでてくる革製品を作りたい」と決心。ネットや本で調べながら自己流で仕上げ、委託販売やイベントに出店してきた。
転機となったのは2017年8月、都城商工会議所が主催する、創業に興味がある人たちを対象とした創業塾に参加したこと。「今までの考え方ががらりと変わりました。商品のクオリティを上げていきたい。使い手にとって毎日の大切なパートナーとなるモノを追究していきたい」と思うようになった。技術を上げるために大阪や鹿児島へ学びに行き、これまでのオリジナリティに技術をプラスした。
そして、2018年1月「一つ一つの縁を大切にしてステップしていきたいと『ATELIER E2SHII【アトリエ エニシ】』を起業。小さなコダワリをカタチにし、使う人の生活に馴染む逸品の製作に邁進している。現在は、オーダーメイドやセミオーダーでの製作、ワークショップやイベント出店を行っている。
2児の子育て中なので、製作は子どもが保育園に行っている間と夜寝かしつけてから。基本的に日曜日は休みにし、家族時間を大切にしながら子育てと仕事を両立している。子育てに仕事と多忙な日々の中、大好きなお酒を飲める機会も今は少ないが、飲み会などのときは、「白霧島や黒霧島のお茶割を手に、癒しのひと時を過ごしています。大好きなのは『おいものお酒』。まろやかで本当に美味しいです」。
起業する前には想像もしていなかった今の自分がいて、多くの人と知り合い、活動範囲が広がっていく。新しいプロジェクトも動き始めている。ワクワクドキドキするようなこともあれば大変なこともある。だけど、やればやるほど見えてくるものもあり、どこまでやれるか頑張りたいと、まだ見ぬ自分への挑戦を楽しんでいる。明日の自分へ向かって、一歩一歩確実にステップを踏んでいる。
都城産のうまいものを集めて
郷土料理をアレンジ!
新しい食べ方を提案するだれやめ処
今月のゲスト・武内敬子さんがお薦めするお店は「みやこんじょビレッジ」。武内さんが起業前に通った創業塾の先輩・亀元健二さんが2年前に起業した店だ。
「都城に伝わる郷土料理と都城産のうまいものをひと練りして提供したい」がコンセプト。都城地域で生産されている食材を使い、昔から伝わる郷土料理を現代風にアレンジすることで、より多くの人に都城の美味しさを伝えていきたいという地元愛に溢れたお店だ。
例えば、「がねとがねの進化系」というメニューは、サツマイモを油で揚げて食べる郷土料理「がね」にチーズクリームソースや生ハムを添え、進化させた一品。ほかにも、高城町のブランド豚「観音池ポーク」を使ったもの、山之口町の中西牧場の「甘乳蘇アイス」を使ったスイーツなど、どれも趣向を凝らしたメニューばかり。
おしゃれにアレンジされた料理は女性客に人気を集めている。また、黒霧島や茜霧島など都城市内の4酒造の焼酎やアレンジ酎ハイなどが楽しめるなどドリンクも充実。昭和が香るレトロな空間で、美味しい料理を食べながらのんびりだれやめできるお店だ。
▲「地頭鶏の九州しょうゆたれ焼き」1080円(税別)、「がねとがね進化系」540円(税別)、「豚なんこつ煮込み半熟煮卵添え」780円(税別)、「観音池ポーク豚バラ ネギのっけ」680円(税別)、「ゆべしのおつまみ」580円(税別)、「甘乳蘇アイスクリームげたんは揚げ添え」450円(税別)
- 住所 都城市中町4-15 サン・ヤマコビル1F-C号
- 電話番号 0986-77-3015
- 営業時間 18:00~23:30
- 定休日 日曜日