【KIRISIMA】Shochu Club Vol.129 藤木 桃子さん
- 2020/3/10
- 今月のゲスト
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最年少で宮崎にいけばな教室を開設
伝統文化である花を生ける魅力を
紡いでいきたいと願う華道家
Monthly Guest vol.129
藤木 桃子
池坊 いけばな教室 桃 主宰
Profile
小林市野尻町出身。5歳からいけばなを始め、日本最古の池坊に入門。16歳で京都の池坊の最高教育機関、池坊中央研修学院に入学。その後、池坊短期大学へ進学。20歳で卒業し宮崎へ帰郷。21歳で「池坊 いけばな教室 桃」を宮崎市と小林市の2カ所に開設。池坊いけばな教室でのレッスンのほか、老人ホームでいけばなクラブ、ワークショップなど多方面で活躍。
21歳で池坊いけばなの教室を開いてから約6年、日本の伝統文化であるいけばなを教え続けている藤木桃子さん。主宰の「池坊 いけばな教室 桃」には小学生から80代までの幅広い年代の生徒が通っている。教室で教えるだけでなく、飲食店のお花のディスプレイや、高齢者福祉施設でレクリエーションとして、いけばなを教えている。
5歳からいけばなを始めた藤木さんにとっていけばなは、ほかの習い事とは別格だった。「先生が優しく丁寧に指導してくれたので、いけばなは1度も辞めたいと思わなかった」と当時を振り返る。藤木さんに最大の岐路を与えたのは中学3年生の時に見に行った、京都の展示会。「いけばなの世界の広さと奥深さに圧倒された」と、その衝撃が心に刻まれていた。
その思いから京都の池坊中央研修学院に通い、20歳で池坊短期大学を卒業。しかし、いけばなでの自立は厳しいと考え、別業種の専門学校に通い始めた。1年間頑張ったものの、勉学の忙しさにいけばなをする時間がほとんどなくなった。それは自分にとって何よりも大切なのは「いけばな」であると痛感する1年となった。
そして、ほかのことに時間を費やすより、いけばなに自分の人生を懸けたいという覚悟ができ、21歳で教室を開設。16歳で池坊中央研修学院の門をたたいたときも史上最年少だったが、教室を開いたのも、当時最年少。その記録はいまだ破られていないという。
2~3年は生徒が集まらず涙した時もあった。「生徒1人でもいい。その生徒さんが自分を先生にしてくれると必死でした。どんな方が興味を持ってくれるかわからないので、いろいろなところでいけばなの話をし、ワークショップなどの話がくればどこへでも行っていました」。
そんな地道な努力が実り始めたのは3年目位から。生徒は徐々に増え、ワークショップやディスプレイの仕事も入るようになった。先生として威厳を示せるのは作品力。生徒に「先生の作品はすごい」と思ってもらえてこそ説得力があると、技術力を高めることに余念がない。オフの日も、講演会や展示会には時間が許す限り行くようにしている。
そんな日常のなか、ホッと気持ちをほぐしてくれるのが焼酎タイム。「師匠も焼酎が大好きで、飲みに行くと『芋・お湯』が決まり文句です。焼酎は飲みの席では誰かが必ず注文していて、気付けばテーブルにボトルがあります。私は白霧島を水割りで飲むのが大好きです。スッキリとした味わいは気持ちまで晴れさせてくれます」。
今は、3月28日に初めて開催する社中展に向けての準備に奔走している。教室の生徒約20名が出展する初の展示会。「構想に追われていますがとても楽しみにしている展示会です。ぜひ見に来てください」。約6年の歩みがどう花を咲かせるか挑んでいる。
3種類の備長炭をつかい
ジューシーに焼き上げる
職人が腕をふるう鳥焼専門店
風格を感じる店構えの扉を開くと豪壮なカウンターが目の前にどんと広がっている。一本筋が通り、凛とした気品のある店内。ここは中央通りにある鳥焼専門の「萬歳亭(ばんざいてい)」。今月のゲスト・藤木桃子さんにとって、家族で通っていた思い出のお店。「小学生の頃から父が連れてきてくれて、いつも家族で来ていたお店なんです」。
目の前のカウンターの中に料理人が立ち、1本1本を炭火で焼く様子からは、職人が気持ちをこめ、腕を振るってくれていることが伝わってくる。カウンター前にあるネタケースには1本ずつ丁寧に串刺しされた串が、ずらりと並んでいる。注文が入ってから目の前で炭焼きしてくれるので、焼き上がりを待つのも楽しい時間。3種類の備長炭を使い、丹精込めてじっくり焼き上げていく。
鳥の串焼はふっくらとジューシーに、野菜の串焼は旨味をぎゅっと閉じ込めて運ばれてくる。炭の香りをまとった串は焼酎がよく合う一品だ。また、秘伝のタレと胡椒がピリリときいた手羽先の唐揚げも看板メニュー。
個室やテーブル席もあり、宴会にも対応している。ゆっくりと職人技の逸品を味わいたい夜に訪れてほしいお店だ。
▲「串焼盛り合わせ」1本150円(税別)~、「みやざき地頭鶏もも焼」1810円(税別)、「おでん」1品120円(税別)〜、 「日向鶏レバ刺」570円(税別)と「日向鶏砂刺」570円(税別)の盛り合わせ、「手羽先の唐揚」480円(税別)
鳥焼 萬歳亭(ばんざいてい)
- 住所 宮崎市中央通1-22 ダイワビル1階
- 電話番号 0985-20-8787
- 営業時間 17:00~23:30(LO23:00) ※金曜・土曜日は~24:00(LO23:30)
- 定休日 なし