【KIRISIMA】Shochu Club Vol.86 濱田 智子さん

syochuclub_title0514-3syochuclub_title_ontime05141608ch_ontime_main着物を通して
日本の伝統文化の雅を伝える
和文化のコンシェルジェ

Monthly Guest vol.86
濱田 智子
浜田呉服店

Profile
宮崎市出身。呉服店の三女として生まれ育つ。慶応義塾大学在学中に女性起業塾に通い、「好きなこと」「できること」「やりたいこと」が家業の呉服屋であることに気づき、卒業後に三姉妹で浜田呉服店東京支店を運営。その後、ニュージーランドのソフトウェア会社やアメリカの大規模テーマパークのJapanpavilion(日本館)に勤務し、世界中のゲストに着物など日本の伝統文化を紹介。接客を通して質の高いホスピタリティと日本のおもてなしの素晴らしさを学ぶ。海外での経験を生かし、日本の製品を海外へ販売したい企業へのアドバイス・コンサルティング、日本の伝統的なお稽古事が体験できる「お稽古ガールズ」を企画運営するなど日本文化を世界へ発信している。
http://www.hamada-gofukuten.com/

「日本文化の玄関口になりたい」と話すのは、着物に身を包み、凛としたしとやかさが魅力的な浜田呉服店の濱田智子さん。「日々の生活の中に少し和のエッセンスを取り入れるだけで、心にゆとりができることを知ってほしい」と呉服店の仕事をする傍ら、着物や日本文化に触れるイベントを企画運営するなど、和のライフスタイルを提案している。
「和」が身近にあると心が落ち着く心地よさを幼少の頃から身体と心で感じ、育ってきた。呉服店の三女として生まれ、家事も子育ても着物姿でする母親の後ろ姿を見てきた。幼い頃から茶席へ一緒に行ったり、七五三や食事会などの節目は着物で過ごしたりと、和の文化が日常にあった。中学時代から海外へも目を向け、「将来は海外に日本文化を紹介する外交官になりたい」と大学に進学。しかし、在学中に女性起業塾に通い、「すきなこと」「できること」「やりたいこと」を追求すると、進む道は外交官ではなく家業の呉服屋であることに気づいた。卒業後は呉服店の仕事をしながら、ニュージーランドへ語学を学んだり、海外の企業で仕事をするなど、さまざまな経験を積んできた。中でも、アメリカの大規模テーマパークのJapanpavilion(日本館)に勤務した際の世界中のゲストに日本の伝統文化の紹介をする仕事では、和の文化の素晴らしさを確信した。1608ch_ontime_sub
「お花を生けて、お茶をたてて、お香を焚いて…。こうした和事は気持ちを豊かにしてくれます。野に咲いている花に美しさを感じるなど楚々としたことに美を感じる心こそ、日本人が培ってきた精神の豊かさです。立体的な洋服に対し、一枚の平面的な着物と帯が着ることによって形を変えることに海外の方は驚かれます。これは日本の文化ならではのことです」。こうしたわびさびの心、職人の匠の技で支えられてきた和の文化だが、現代は日本文化に触れる機会が減り、和の心が忘れ去られようとしている。「海外にいるときに日本人が日本文化のことを知らず、日本文化から離れて行っていることを感じました。せっかく日本人として生まれたのだから、和の文化の恩恵の中で過ごす心地よさを知ってほしい」と、濱田さんは話す。
そして帰国後、立ち上げたのが「お稽古ガールズ」。茶道や着付け、生け花、華道、書など伝統文化である和の稽古を1回完結で体験できる教室だ。また、家に眠っている着物の活用法をコーディネートする「お宝タンス鑑定」、着物を着てみたいという初心者向けの「着物いろはレッスン」など、気軽に楽しく和文化に触れやすい機会を数多く作っている。今年1月には県内唯一の伝統色彩士の資格を取得。和装に似合う色を診断でき、一人一人に合う着物を確信を持ってアドバイスできるようになった。煎茶道、茶道教室を開ける資格も取得し、着実に活動の幅を広げている。
プライベートではラテン文化のサルサを踊ったり、ボルドー地方のメドックマラソンに和装姿で参加したりするなど異文化体験を楽しんでいる。夜のお酒でくつろぐ時間も大切にしている。「焼酎は宮崎のソウルドリンクだと思います。海外にいると焼酎が恋しくなり、『白霧島』を飲むと宮崎に帰って来たと実感するんです。宮崎の地の物を食べるときは地の物である『白霧島』を飲みたくなる。その地に根差した文化にはやはり意味があるんだとつくづく感じます」。
日本の風土の中で培われてきた日本の文化を次の世代へとしっかり繋いでいきたい。ゆるぎない想いを胸に、和文化のコンシェルジュとして更なる活動へと歩んでいる。

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1608ch_offtimeビル半地下のモダンな隠れ家で
和食職人の腕が光る
美しくおいしい料理に舌鼓

五感のすべてを幸せな気持ちで満たしてくれる店がある。宮崎市四季通りのビル半地下にある隠れ家的な料理店「渋玄」だ。うちっぱなしのコンクリートの天井と壁の中で、来店客に目配りが行き届くように造られた長いカウンターのモダンな店内は、ゆっくりと落ち着ける空間になっている。
濱田智子さんは「お料理がおいしいだけでなく、器づかい、お料理の盛り方の美しさなどいつも感動します。また、生けている花にはみずみずしさが感じられるように水が打たれていて、お料理だけでなく細かいところにまで手と心が行き届いているんです」と絶賛する。
オーナーであり料理人の新田倫明さんは約20年、料理界でキャリアを積んできた和食の職人だ。「見た目、雰囲気、味わいのすべてで楽しいひとときを過ごしてほしい」と料理、おもてなしに心を注いでいる。料理は5000円からのコースになっており、「お野菜とお魚とお肉をバランスよく味わえるように」と前菜、造り、焼き物、肉料理、季節料理、食事が主な内容だ。厳選した食材を使い、季節に応じて変わる食材の味を引き出して生かした料理の数々は、シンプルであり、しとやかな美しさと滋味深い味わいが広がる。
身も心もくつろげるおいしさに出会える店だ。

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▲コース料理5,000円の一例。「カツオの中華風カルパッチョ」「ハモの炙り フルーツトマト添え」「黒岩鶏のソテー」

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料理 渋玄
住所 宮崎市橘通3-2-21TOKIWA24ビル1F
電話番号 0985-28-4463
営業時間 18:30~23:00
定休日 不定休
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