3歳より自然と身に付けてきたというバレエのセンスを活かし、世界各国の舞台に多数出演。オリジナリティ溢れるダンスアーティストとして、幅広いジャンルで活躍する西島千博。端正な顔立ちからクールな印象を放つ彼だが、優しく温かな笑顔と、ゆっくりとしたペースで穏やかに話す姿には、周囲を和ませる魅力が溢れていた。
──バレエ界のトップダンサーとして、様々なジャンルで活躍の場を広げる西島千博。そんな彼の初の総合演出作品『ラ・プレゼンテ』の宮崎公演が決定。総合演出にとどまらず、振付から出演まですべてに携わり、得意とする「新感覚バレエ」=「NEOバレエ」を披露。華麗なクラッシックバレエの名作『瀕死の白鳥』『シンデレラ』『くるみ割り人形』などの誰もが知っている名場面に、斬新な“イリュージョン=マジック”を組み合わせるファンタジー溢れる世界を実現するという。宮崎から世界へ誇れるステージを!! という地元宮崎に対する想いも込めて、宮崎からスタートさせる公演を前に、その思いを聞いてみた。
「実は1999年に自ら企画、演出、振付、出演する「アーティスティック・フレンズ」を結成して、そのステージを宮崎で上演しているんです。そのときも第一回目は宮崎で、という強い思いがあって、公演を実現させたんですよね。僕にとって宮崎は、やっぱり特別なところ。自分を大切にしてくれている人たちがたくさんいるところでもあり、自分という人間を培ってくれた場所ですからね。だから、今回のステージも、どうしてもこの「宮崎」からスタートしたかったんです」(西島)
──今回のステージは、西島さんが得意とする「創作バレエ」=「NEOバレエ」とショープロデューサーとして、日本で第一人者の確固たる地位を築いているHIDE氏をスペシャルサポートに招いてのイリュージョンを組み合わせた壮大なスケールのエンターテイメントショー。そんな世界にも誇れるほどのステージを、この宮崎からスタートできるのは、西島さんの宮崎に対する強い思いがあってこそのこと。「アーティスティック・フレンズ」のスタートから長い年月をかけて辿り着いた今回のステージに対しての思いも、また大きい。
「本当にやりたいことを実現するには、10年かかるんだな、という気持ち(笑) 10年前にやりたい!と思って始めたことが、今、やっと実現できた、そう思っているんです。10年前、全ての気持ちを注ぎ込んで作ったのがアーティスティック・フレンズ。そこからスタートして、10年間という長い年月をかけてやっとできた集大成が今回のステージという感じですね。また、ショープロデューサーのHIDE氏という強力なスペシャルサポートもあり、皆さんに見応えを感じてもらえるショーになると思います」(西島)
──バレエをひとつのエンターテイメントとして世界に紹介する。そんな西島さんの願いが叶う素晴らしいステージとなりそうだ。ダンス一家に生まれ、3歳からバレエを学んだという西島さんにとって、ダンスとはどんな存在なのだろうか?
「よく人にダンスをやめたいと思ったことは? とか、ダンスが辛いと思ったことは? などと聞かれるんですが、それがないんです。小さな頃から当たり前のようにダンスという表現方法があって、いろんなものを見て、思って、それをダンスで表現することが好きなんです。好きなことは苦にならないものなんですね。逆に、何だか調子が悪いな、と思うときは、ダンス以外の仕事などが忙しくて踊ってなかったり…。これからも好きなダンスで、ありのままの自分をたくさんの人に伝えられたら、と思いますね」(西島)
──舞台を中心に、テレビ、映画、ラジオなど多岐にわたって活躍する西島さん。宮崎に帰ってくる時間も少ないのでは?
「それが皆さんが思うより、よく帰ってきてるんですよ。宮崎のために僕ができることが何かあるのでは?という思いもありますし。というか、やっぱり宮崎が好きなんですよね(笑)」(西島)
──また、今回のステージの見どころの一つとして、ラテンダンサーとして活躍する弟の西島鉱治との共演もある。地元宮崎の地で、兄弟共演を果たすことは、さらに感慨深いことだろう。
「子どもの頃はケンカばかりしていたんですけどね。最近は弟と過ごす時間が楽しいんですよね。小さい頃から「感謝の気持ちを忘れないように」と教えてくれた母と、「大きな夢を持ちなさい」と聞かせてくれた父に恩返しができる気がしています。また、今回のステージのタイトルの【ラ・プレゼンテ】には、大切な誰かのために…という意味があります。僕から皆様へのプレゼントであるこのステージで、観た人たちが大切な誰かへの思いを再確認する、そんな温かな気持ちになってもらえたら嬉しいです」(西島)
──国内だけならず、世界でも活躍するダンサーでありながら、ゆっくりとした口調で優しく語りかけてくれるその姿勢からは、大らかな人柄がうかがえる。そんな彼の魅力溢れる世界に誇れるエンターテイメントショーを、この宮崎でぜひ楽しみたい。
西島 千博 Kazuhiro Nishijima バレエダンサー/演出・振付家 宮崎県出身
3歳よりバレエを学び、’90年に渡仏。’91年フランス・カルポー賞国際バレエコンクール第1位受賞。’94年よりスターダンサーズバレエ団に入団しプリシンバルとして様々な公演に主演。現在はオリジナリティ溢れるダンスアーティストとして様々なジャンルで幅広く活躍中
※西島千博プレゼント情報の詳細は月刊Chargeにて。
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