宮崎の菓子業界に
新しい風を起こす仕掛け人!!
Monthly Guest vol.37
常盤 真紀子
宮崎調理製菓専門学校副校長
6年前、宮崎県内に初めてパティシエを養成する専門学校ができた。宮崎調理製菓専門学校。1963年に開校し、多くの調理師を輩出してきた旧宮崎調理師専門学校だ。そこに、 07 年パティシエ科が新設されることになった。新設のために東京から帰郷し、準備にあたったのが常盤真紀子さんだ。現在、副校長として一流のパティシエを育てるために力を尽くしている。
祖母は宮崎調理師専門学校の創設者で、母親は現在、同学校の校長。料理に携わる家系に育ってきたが、幼いころから料理界での活躍を目指していたわけではなかった。大学卒業後は商社などに勤務し、料理とは違う観点から世界を見てきた。そんな中でも菓子作りには興味があり、大学時代から菓子作り教室に通い基本を学んでいた。社会人になっても休暇を利用してフランスなどへ行き、一流の学校で菓子作りを学び、無意識ながらも現在の下地を作っていた。
6年前、コツコツと積み重ねていた下地が花開くときが来た。宮崎初となるパティシエ科新設の話が来たのだ。「やるからには東京に負けないような最高の学校を作りたい」。カリキュラムを考え、講師陣をそろえ、1年間で和洋菓子とパン作りを学び、製菓衛生師資格が取得できるように環境を整えた。みっちり組み込まれた授業は内容が濃く、試験も多いなどハードなカリキュラムだが「卒業時には胸を張って活躍できるパティシエに育てたい」という親心で生徒たちを見つめている。 社会人時代にアメフトの専属チアリーダーをしていたこともあり、姿勢は凛とし、笑顔も素敵な女性だ。仕事に家事にと多忙な日々だが、時々羽を休めに友人と夜の街へ出かける。そんなときは焼酎のロックからスタートする。氷を溶かしながらゆっくりとグラスを傾けるのが至福のひとときだという。
目標は「さまざまな分野の人と連携して、おいしいだけでなく、体に良くて、元気になれる料理や菓子作りが学べる場所を作ること。そして宮崎から食を発信し、『宮崎の人は元気だ』と言われるようにすること」。日々、食を通して人々に幸せを届けている。
Profile
宮崎市出身。宮崎西高校を卒業後、日本女子大学へ。大学時代から東京の菓子教室に通い、菓子作りの基本を学ぶ。卒業後は商社など民間企業に就職。28歳のとき、ワーキングホリデーでフランスへ行き、最高級のホテル「ホテルリッツ」の料理学校「エコール・リッツ・エスコフェィエ」、ほか「アラン・デュカス・フォルマシオン」「ベルーエ・コンセイユ」などで菓子作り学ぶ。2006年帰郷し、宮崎調理製菓専門学校のパティシエ科の新設に尽力。現在、宮崎調理製菓専門学校副校長。高校時代から始めたチアリーダーは本格的。社会人のときはアメフトの専属チアリーダーとして活躍していた。二児の母。
http://www.miya-cho.ac.jp/