故郷への想いを込めて。宮崎出身のギタリスト、三宅伸治
Shinji Miyake 50th ANNIVERSARY”夢の歌”ツアー
2011.3.21 in WEATHER KING
しとしとと小雨が降る夜。3月半ばというのに底冷えの続く宮崎のライブハウスに、故郷を想う熱い歌声が響き渡った。3月21日、WEATHER KINGにて行なわれた、宮崎出身のギタリスト三宅伸治さんのソロライブ。忌野清志郎や斉藤和義、ザ・クロマニヨンズなど数々のアーティストとの交流を深めながら、CDリリースやライブ活動を精力的に行なってきた三宅さん。今回のライブは、三宅さんの50歳記念ニューアルバム『夢の歌』を引っさげて行なわれた全国ツアー「Shinji Miyake 50 ANNIVERSARY”夢の歌”ツアー」の初日。19時40分ごろ、あたたかい拍手に迎えられ、ギターを手に登場した三宅さん。オープニングはポジティブなロックンロールチューン『悲しみをぶっとばせ』!「おかえり!」という客席からの声に「ただいま~!最後まで楽しくやるのでどうぞよろしくね!」と笑顔で応える三宅さん。「いつかこんなアルバム(夢の歌)を出したいと思っていました。今のように、歌を毎日誰かに聴いてもらうこと、ボス(忌野清志郎さん)と一緒に曲を作ることも僕の夢でした。そんな夢の歌がいっぱい詰まった1枚になっています!」と歌ったのは、ニューアルバム収録曲の新曲『僕の心』。そして口蹄疫をきっかけにホンジャマカの石塚英彦さんと共に結成されたスペシャルバンド、ビーフジャンキーズの楽曲『新・フェニックスマン』を熱唱。続いては東日本大震災発生の5日目に作ったというチャリティーソング『生きよう』が披露された。 三宅伸治「この曲のレコーディングでは、前日にツイッターやブログでレコーディングに来てください!って参加者を募ったら、ファンの人が30人も集まってくれて…すごく嬉しかったですね」。ライブはいよいよ後半戦に突入!ファンキーなロックンロールナンバー『ベートーベンをぶっとばせ』では、三宅さんが興奮のあまりステージを下り、観客の前でギターを弾き続けるという嬉しいハプニングもあった。本編ラストは『たたえる歌』で締めくくられた。アンコールはアルバム収録曲『自由の鐘』、『何にもなかった日』など数曲を披露。ラストはボス(忌野清志郎さん)との合作曲『JUMP』で観客全員でジャンプ!ジャンプ!「また会おう!元気でいてくれよ!ありがとう!」。ライブ終了後、レイ・チャールズの『Over The Rainbow』のメロディをバックに、深々とお辞儀をする三宅さん。彼の故郷である宮崎への思い、人と音楽を愛する気持ちがぎっしりと詰まった、最高の夜だった。
公演終了後の三宅さんにインタビュー!
──ライブを終えての感想を聞かせてください!
全国ツアーの初日だったんですが、東日本大震災の影響が続いている中でのライブでもあったので、自分の中で歌っていいのかなっていう思いもありながら、こんな時こそ歌わなきゃって思ったり…いつも以上に特別な気持ちでライブをやりましたね。
──チャリティーソング『生きよう』について
自分のブログに「今だからこそ歌の力、音楽のパワーを!」っていうコメントがファンの人から寄せられて、それなら自分が曲を作って、チャリティーとして少しでも役立てばいいな、と思って作りました。少しでもたくさんの人にこの歌を届けたいですね!
──宮崎の皆さんにメッセージをお願いします!
宮崎は自分のふるさとなんだっていう思いが、今まで以上に強くなった気がしています。これからも自分なりに宮崎へパワーを送り届けたいし、何でもやるつもりでいますので、ぜひそのパワーを受け取ってください!