１２月１１日の都城場所では、地方だからこそ見られる
力士たちの姿に触れて欲しい

この冬13年ぶりに都城で開催される大相撲の地方巡業。早水公園で12月11日に行われる「大相撲都城場所」の見どころや、地方巡業ならではの面白さ、力士達の表情などを、玉ノ井親方（元・栃東）が語る。

―昨年の宮崎場所に引き続き、今年は都城場所が開催されますですが、親方は宮崎へは、どれぐらいぶりですか？
昨年の宮崎場所には、私は来ていないのですが、16年前に2日間の滞在で宮崎を訪問したことを今でも覚えています。宮崎は人の温かさを感じる土地だと思います。また、海があって街も広いので、心がゆったりとして和みます。私は16年ぶりに来たんですが、街並みなど前回訪問したときの印象をなんとなく覚えています。宿泊場所だった海沿いのリゾートホテルのこととか（笑）
昼食で冷や汁を初めていただきましたが、独特で面白いですね。汁をご飯にかけるのがもったいないなと思って、最初別々に食べたんです。とってもいい味をしていました。最終的には汁をかけて食べたんですが、麦飯との相性がよくて美味しかったです。

―今回の都城場所の見どころを教えてください。
ちびっこわんぱく相撲や、土俵上で行う七五調のはやし歌「相撲甚句（すもうじんく）」、相撲の禁じ手を紹介する「初切（しょっきり）」など、地方巡業ならではのものが見られます。本場所と違い、力士達は比較的リラックスしているので、TVとは違う力士の姿も見られます。最近の力士達は明るくフレンドリーなので、握手などにも気軽にこたえますし、せっかくの機会なので、どんどん声を掛けてサインなども求めてもらえるといいです。遠慮せずに、いろんな声掛けをしてください。でも、身体が大きくて丈夫だからと、たたいたりするのだけは控えていただきたいですね（笑）

―地方巡業ならではの楽しみ方や面白いところって、どんなところでしょうか？
8時から9時の間は、力士の握手会を開催します。この時間帯をねらって、力士と実際に触れあったり、話したりするのもいいと思います。また地方巡業ならではの催しが、ちびっこ相撲です。子どもと力士の対戦ですが、子どもとの相撲は笑いありで、TVで見ている相撲と全く違うのでびっくりするかもしれません。8時から15時までの限られた時間のなかで、いろいろなイベントが盛り込まれているので、あっという間に終わります。せっかくの機会なので、思いっきり楽しんで欲しいです。

―宮崎を訪問する力士達は、食事など宮崎で楽しみにしていることはありますか？
昨年の宮崎場所では、宮崎牛の差し入れがあったので、お肉が美味しいことは力士達もよく分かっています。だから、宮崎牛や鶏肉の美味しいところを求めて、街に食事に出かけていくと思います。また、力士達にはぜひ、街中を歩いてほしいと思っていますしね。都城場所は13年ぶりの開催です。街中の風景に力士達の姿が入ることで、地域の人達も元気が出るんじゃないかなと思っています。都城の夜の街に力士がいる風景が見られるのも、地方巡業ならではだと思います。

―最後ですが、宮崎の相撲ファンの方に、伝えたいこと、メッセージがありましたらどうぞ！
横綱の白鵬はじめ、２７０～２８０人の力士が都城にやってきます。バスで移動するんですが、その移動する姿も迫力があって圧巻です。相撲は子どもがご両親を、お孫さんが祖父祖母をご招待する姿も多く見られます。世代を超えて楽しめるのが相撲の良さです。生で取組を見られるのはもちろん、力士との触れ合いが持てるのも地方巡業の醍醐味。前回観覧した方でも13年ぶりの開催です。１日を思う存分楽しんで欲しいです。