【KIRISIMA】Shochu Club Vol.100 長友 陽子さん

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1710ch_ontime_main明治から140年受け継がれてきた
醸造蔵を守るために
国内外を奔走する若女将

Monthly Guest vol.100
長友 陽子
長友味噌醤油醸造元四代目女将
みそソムリエ

Profile
宮崎市出身。大学卒業後1年間海外へ留学し、スイスの外資系銀行に就職。結婚後、夫の転勤でシンガポールに10年間駐在。長友味噌醤油醸造元三代目の実父が病に倒れたため、シンガポールと宮崎を行き来しながら家業を手伝い、修業の日々を送る。

実父の他界をきっかけに宮崎市青島に戻り家業に専念。7年前からシンガポールへ味噌の輸出を始め、昨年からは香港と台湾にも輸出を始めた。現在は、地元の幼稚園や保育園、児童館で味噌づくり体験教室を開催している。1児の母。

「日本にしかない伝統の調味料を絶やしたくない」と、明治10年から続く家業の味噌・醤油作りに夫と母、職人と共に勤しんでいるのが、長友味噌醤油醸造元四代目の長友陽子さん。三代目・長友昭彦、悠子さん夫妻の長女として生を受けた陽子さん。小学校時代は「味噌くさい」とからかわれるのが嫌で田舎生活から抜け出したいと思っていた。テレビの旅番組に惹かれ、いつかは海外に行きたいという夢を抱き続けてきた。

大学卒業後、両親との1年間という約束の下、海外生活を体験。その後は外資系企業に勤め、国際感覚を磨いてきた。「長女だからいつかは家業を継がなくては」との思いが頭の片隅にはあったが、差し迫って考えることはなかった。そんな日常に突如転機が訪れた。父親が病に倒れたのだ。

当時、夫の勤務でシンガポールに駐在していた陽子さん。家業を守るために1歳になる子どもを連れ、青島とシンガポールを行き来する生活が3年間続いた。父親の他界後、母親が「後継ぎもいないし、もうやめようか」とつぶやいた。

「約140年続く蔵を閉めるのは1日でできる。だけどもう一度やることは不可能。だったらやれるだけやってみよう」と夫・裕一郎さんは外資系銀行の仕事を退職し家業を継ぐことを決心した。

1710ch_ontime_subそれからは、夫婦共に職人に教わりながら味噌醤油作りを極める日々。そんなある日、シンガポールで開かれる九州物産展へ出店のチャンスが巡ってきた。シンガポールで約10年過ごし、食文化も分かっていると思い臨んだイベント。しかし、思うようにはいかなかった。

イベントの主催者が「5年間は辛抱だ。5年間地道に頑張ったら必ず結果が出る」と声をかけてくれた。正直に手作りを守り、出店し続けた。味噌汁の試食や英語のレシピを用意し、魅力を伝えることに徹した。すると5年後に同物産展での味噌の売り上げ一位に輝き、「地道に頑張り続ければ道は拓ける」と手応えを感じることができた。

国内では核家族化や食生活の変化で味噌離れが進んでいる。国内での消費が先細る中、手探りしながら生き残る策を練りだしている。そんな多忙な日々、夫婦で過ごす晩酌時間は唯一の疲れを癒す時間。「焼酎好きの夫に焼酎を作ってあげると喜びます。今の時期はへべ酢を絞ってあげますね」。

シンガポールに行くときは霧島の焼酎を手土産に持っていくのも日常になっている。ここ数年は、幼稚園や保育園などで味噌づくり体験教室も行っている。「海外では体にいい味噌を取り入れようとしているのに、日本では離れていっているのはもったいない」という思いから始め、年々体験を取り入れる園が増えてきている。

味噌の良さを子どもたちに地道に伝えることが、日本の食文化を繋ぐ一歩になる。「日本の伝統食を絶やすことなく継いでいきたい」という気持ちを原動力に奮闘の日々を送っている。
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1710ch_offtimeみやざきのリトルコリア
本場の家庭料理が味わえる
本格・韓国料理店

「韓国に旅行に来たような気分になってもらいたい」と本場の味を提供しているのが、「韓国料理・大韓(てはん)」。「本場・本物の家庭料理の味を楽しんでほしい」「いいモノを手ごろに食べてもらいたい」というのが、オーナー・清水大輔さんの想い。キムチやチヂミから韓国鍋、ビビンバ、クッパ、韓国焼肉など豊富なメニューがそろっている。これらを本場の調味料と、県内で丹精込めて育てられた宮崎牛やあじ豚など選び抜いた食材を使って料理している。
「お肉もお酒もすすむ」と人気の焼肉タレはいろいろな食材を合わせて作る店オリジナル。ベースとなっている味噌や醤油は今月のゲスト・長友陽子さんの蔵で作っているものだ。「どの料理もすごくおいしい」と長友さん自身もこのお店のファン。年に数回、家族や従業員と一緒に訪れている。中でも「青唐辛子みじんミノ」や韓国もつ鍋「コプチャンチョンゴル鍋」がお気に入り。ほかにも、肉や野菜とソーセージ、スパム、麺などを辛みのあるスープで煮込んだ「プデチゲ」など韓国伝統食も味わえる。予算に応じてお酒に合う店主オススメの焼肉を盛り合わせてもくれる(要予約)。おいしいお酒とお肉を食べたい時におススメのお店だ。

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▲「プデチゲ」1060円(税込)、「店主オススメ酒に合うセレクトお肉盛り」2500円(税込)~※要予約

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韓国料理 大韓(てはん)
住所 宮崎市中央通4-7 ケネディビル1F東
電話番号 0985-25-6717
営業時間 11:30~14:00(LO13:30)、17:00~23:00(LO22:30)
定休日 日曜日
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